【ディーヴァ】解放ちよりの強さの秘密とは?デッキレシピや対環境の考え方を解説
わっぴ~
ウィクロス環境対策委員会のぬめです。
先日のセレモニーで解放ちよりを使い、レシピを載せたツイートが思った以上に伸びました。ありがとうございます。
そこで今回は、前回の動画で使用したアシスト型ちよりとの違いや環境での立ち位置など解説していきます。
対戦動画はこちらから↓
デッキリスト
ルリグデッキ
ルリグ
・ちより 序章
・ちより 第一章
・ちより 第二章
・ちより 第三章
アシストルリグ
・現実の行方 ミカエラ
・突・ミカエラ
・牙・ミカエラ
・意思を紡ぐ ガブリエラ
アーツ
・鏡花炎月
・ドント・ムーブオン
ピース
・リベレーターズフォース
・カウントダウン・ヒールズ
メインデッキ
ライフバーストあり
・コードアクセル ダンプカー ×1
・中罠 トラピーズ ×2
・小罠 カサマワシ ×4
・悪戯の仕込 ×2
・蒼美 アン//THE DOOR ×2
・幻蟲 アロス・ピルルク//THE DOOR ×2
・幻竜 遊月//THE DOOR ×3
・サーバント # ×4
ライフバーストなし
・大罠 バーニングチョリソー ×4
・中罠 ヒノワクグリ ×4
・小罠 ファイヤートーチ ×4
・コードオーダー メル//THE DOOR ×3
・コードハート ピルルク//THE DOOR ×1
・羅星 サシェ//THE DOOR ×3
・コードアンチ イオナ//THE DOOR ×1
デッキ概要
赤のトリックと解放派を混ぜた解放ちよりです。
牙ミカエラとドントムーブオン、メルTHE DOORを使って自分の寿命を延ばし、先6後5で勝ちを目指すデッキになります。
リベレーターズフォースのエクシード、カウントダウンヒールズ、ゲーム1のママ勇者と確定行動の回数が多いので安定して戦えるようになっています。
ガブリエラ型との違い・解放ちよりを組むまでの過程
ガブリエラ型の課題
まず、前回の動画で紹介したアシスト型ちより(以下、ガブリエラ型)のレシピは以下の通りです。
この構築は<煌々!!ガブリエラ>によるアタック時のエナ要求に加えて<羅石 ヘソナイト>や<幻竜姫 ヴリトラ>によるランデス、そしてアキノディソナと組み合わせた相手にエナを与えない除去が強みのデッキです。
当初はこの構築で東京GPも挑もうとしていたのですが、回しているうちに以下の2つの課題があることが分かりました。
・煌々ガブリエラによるアタック時のエナ要求が、一衣とあきらに刺さりが良くない。
・防御面数がすくないので、下ぶれたときに踏ん張りが効かない。また、先4で勝ちきれなかった場合5ターン目を迎えるのが難しい。
まず一つ目の煌々ガブリエラですが、煌々ガブリエラは次の相手ターン相手は1コスト支払わない限りシグニでアタックできないを付与します。
この効果は相手がエナを使って要求するデッキの場合はヘソナイトやヴリトラと組み合わせることでかなり優位に立ち回ることができるのですが、環境トップのあきらはエナを使用することなく3点要求ができ、さらにアーツもアイスアローやフローズンギアなど1コストの防御が採用されている傾向にあるためランデスが有効になりにくいです。
一方で、一衣は要求にエナを使用しアーツもエナコストが多くかかるためランデスが有効に思えますが、カレハやイケバナ、ボンサイなどのエナチャージができる下級のシグニがいたり、レベル3からはタナバタの下にあるカードでエナを支払えるようになるため想像以上に煌々ガブリエラによるエナ要求が有効になりませんでした。
そして、もう一つの理由にも繋がりますが、煌々ガブリエラを防御としてカウントできない場合、防御の手段が炎盾両面のみになります。
シグニのみの2面防御はあきらのルリグアタックが止まらず、さらに一衣にも盾1からゲーム1を使われてほぼ負けになります。
環境トップ以外を見ても、お互いに毎ターン3点要求をしていく対面の場合は、先に殴れる後手が有利になるため、先手を取ると防御面数の差で負けてしまうことが目立ちました。
アシストルリグの調整
課題を明確にしたので、次は課題解決に向けて調整するフェーズに入りました。
まず、煌々ガブリエラ以外のアシストルリグの検討ですが、他の候補としてはすぐに<牙・ミカエラ>が挙がりました。
牙ミカエラは出現時効果でルリグを凍結することができ、さらに次の相手ターン終了時まで相手のシグニの自動効果が発動しなくなります。
この自動効果が発動しなくなる効果が現環境のメタとしては優秀でいくつか以下に紹介します。
・ジャックビーンズやボールペンマワシの場を離れたときに発動する効果が発動しない
・エクシアやダイヤブライドの対象にとられたときに発動する効果が発動しない
・アタックフェイズ開始時やアタックしたときのハンデスやランデスを受けない
・一衣はアタックフェイズ開始時にエナチャージができずジャックビーンズで点が取れない
・あきらはボールペンマワシで点が取れない、LBで除去した場合でもシグニを場に出すことができない
・その他のルリグもアタックトリガーでの点要求ができない
・インフィニットフォースで連パンができない、虚心坦懐はエナゾーンからシグニを場に出して終わり
このように現環境のルリグは自動効果に依存している傾向があり、牙ミカエラは強力なアシストルリグとなっています。
さらに、アタックトリガーによる除去ができないため、パワー20000の勇者ママとパワー15000のバーニングチョリソーが場に残りやすくなりそのまま次のターンの要求にも繋がります。
以上の理由からアシストルリグをガブリエラ型からミカエラ型に変更して調整を続けました。
ミカエラ型に合わせてデッキ全体の調整
デッキの中身はそのままでアシストルリグをミカエラ型に変更して調整を行いました。
ミカエラ型にしたことであきらや一衣に勝ちやすくなってるはずと思い対戦しましたが、結果としてはむしろ勝てなくなってしまいました。
まずハンデスあきらですが、今まで煌々ガブリエラでランデスを行っていたためハンデススペルを打つ余裕がなかったのですが、ミカエラ型にしたことで相手のエナが余るようになりハンデススペルを連打されるようになりました。ガブリエラ型はレベル1と2のグロウ時に手札が増えていましたが、ミカエラ型はレベル1の2ドローしかないためそもそも手札が少なく、そこにハンデススペルを打たれると要求が滞ってしまうことがありました。
また、牙ミカエラのルリグ凍結も一見有効に見えますがレベル2のルリグアタックをスキップされるとこちらも牙ミカエラにグロウができずにリミット6で戦う必要が生まれ、1ターン後の牙ミカエラのグロウに合わせてデットリーポータルやゲーム1で3点要求されてしまうことが大きな要因でした。
一衣やその他のルリグに対しては確かに1ターン猶予が生まれることが多くなりましたが、マジックボックスで点を取ろうとするとマジックボックスを設置カードとマジックボックスで要求するシグニを要求するため、ミカエラの2ドローだけでは要求が成立しないことがありました。
序盤の要求を安定させるために鏡花炎月を取捨炎択に変えて試したりもしましたが、外部打点がコネクトスピニングのみになったため火力不足感がぬぐえませんでした。
解放派が問題を解決
序盤のリソースが足りなかったり、終盤の火力不足をどう補うか考えていた時に解放派を混ぜて調整することを決めました。
解放派は自分でも触ったことがあり、さらに秋葉原のチーム戦で組ませていただいたウルズさんが解放エルドラを使っており対面の練習としても解放派の強さを感じていました。
ミカエラ型のちよりに解放派を混ぜる強みは以下のようなものがあります。
解放派専用のピース<リベレーターズフォース>が序盤のドローソース兼盾割りアーツとして使える
リベレーターズフォースは1コストでカードを3枚引き、解放派のシグニを1枚捨てることで盾を割ることができます。
これにより、牙ミカエラで増えなかった序盤のリソースをリベレーターズフォースで補えるようになったため序盤の要求が安定するようになりました。
また、今まで使用用途のなかったエクシードを使えるようになったのも大きなメリットです。
<コードオーダー メル//THE DOOR>を攻め札兼受け札として見なすことができる
メル//THE DOORは解放派のライズシグニで、アタックフェイズ開始時にランデスが行え、さらに場を離れたときに2コスト支払うことでメル//THE DOORの下にあったシグニを1体ダウン状態で場に出すことができます。
このシグニは特に一衣対面に強く、ランデスが行えるのはもちろん、メル//THE DOORを除去するために3エナかかり、さらに除去してもシグニが場に残るため点を取ることができません。
他のルリグに関してもエナさえあればメル//THE DOOR2面+ドントムーブオンで確実に耐えることができるため、1ターンを作る動きが可能になりました。
青シグニを無理なく入れれるためドントムーブオンを採用できるように
トラッシュの解放派を下に置くことができるコードピルルク//THE DOORが赤青の2色シグニであり、青単色シグニでもアン//THE DOORが手札を減らさず解放派のシグニを下に置くことができたり、アロピ//THE DOORがハンデスができるため詰めの手段を増やすことができたりするためデッキに無理なく青のシグニを採用することができます。
青シグニを採用したことで防御アーツとしてドントムーブオンを採用することができるようになりました。
ドントムーブオンの採用により、牙ミカエラのルリグ凍結を嫌ってルリグアタックをスキップした場合でもドントムーブオンでルリグをダウンさせてそのまま牙ミカエラで凍結できるようになり対応力が上がりました。
炎盾両面より1コスト重くなっていますが、リベレーターズフォースがコネクトスピニングより2コスト軽いため問題なく採用できました。
こうして解放ちよりの雛形ができ、最終調整を経て今のデッキレシピが完成しました。
次の章では他の採用カードについて解説していきます。
ルリグデッキの採用カード
鏡花炎月
2エナでアサシン+盾割りができるアーツ。
基本的な使い方としては3点要求できないタイミングで鏡花炎月を使い、アサシンを付与しながら追加の盾を割りを行います。一方で3点要求が問題なくできている場合は、相手の盾が3枚になったタイミングで使用することで相手にアーツを使わせることができます。
他の使い方としてはマジックボックスを設置する過程でデッキの下に送ったカードを覚えておき、4ドローで引きに行くこともできます。4ドロー効果はフローズンギアのリコレクト効果に対しても有効になるので、使いどころは見極めましょう。
カウントダウンヒールズ
1コストでレベル1、2、3のシグニを回収できるピース。
元々は<SONG OF WIXOSS>にしていました。マジックボックスでデッキを作ってSONG OF WIXOSSで欲しいカードをドローする動きも強いですが、ダークマイアズマなどの山落としを受けると3ドローしても解決しないことがありました。
また、解放派と組み合わせる場合はカウントダウンヒールズの回収のほうが使い勝手が良いと考えこちらを採用しました。
メインデッキの採用カード
大罠 バーニングチョリソー
このデッキのメインアタッカーで、マジックボックスを消費することで相手のシグニをバニッシュするか、相手が5エナを支払わない限りダメージを与えます。
相手のパワーラインに関係なく1エナも支払わずに点が取れるのが優秀で、さらにエクシアのような対象に取られたときに発動する効果や【シャドウ】も貫通して点が取れます。
コードハート ピルルク//THE DOOR
出現時効果でトラッシュから解放派のシグニを下に置くことができます。
メルTHE DOORの場を離れたときの効果で出て嬉しいレベル3のシグニである点と、ドントムーブオンを採用しているためランデスされづらい赤青のシグニであるため採用しました。
ただ基本的にはメルを優先して出したいので、枚数配分はメル3ピルルク1になっています。
中罠 ヒノワクグリ
8000ラインを取れる中継ぎのアタッカー。
相手のパワーラインが高くてシグニで点が取れない場合でも【ガード】に3エナ要求をすることができるので、かなり使いやすいシグニです。
小罠 ファイヤートーチ
マジックボックスがあればアタック時に2000以下バニッシュかマジックボックスを消費することで5000以下バニッシュができる下級のアタッカー。
羅星 サシェ//THE DOOR
解放派の下級アタッカー。
ファイヤートーチと違って単体で点を取れるのが優秀です。
コードアンチ イオナ//THE DOOR
解放派にアサシンを付与できるシグニ。
ただ、3エナが重たいのと、マジックボックスを設置する過程でデッキを掘っていけるので、1枚のみの採用となりました。
コードアクセル ダンプカー
青ルリグ対面などで相手がアーツを温存して盾受けした時に詰めれるフィニッシャー。
とは言え序盤からアーツを使って防御されたときはあまり活躍せず、そもそも青ルリグ対面以外で出して嬉しいシグニではないので他のカードに変えてもいいかなと感じています。
変える候補としてはヴォルカノかドラゴアゲートあたりかなと思います。
中罠 トラピーズ
起動効果でエナのトリックをトラッシュに置くことでマジックボックスを設置できるシグニ。
エナの消費が多いデッキなのであまり使いたくないシグニですが、とは言えマジックボックスの設置が最優先である点とLBが優秀なので<悪戯の仕込み>と合わせて2枚ずつ採用しました。
蒼美 アン//THE DOOR
手札から解放派を下に置くことで1枚引くことができるシグニ。
カウントダウンヒールズで回収できる解放派のレベル2シグニかつドントムーブオンの青エナ用として2枚採用しました。
小罠 カサマワシ
起動効果で手札からトリックを捨てることでマジックボックスを設置できるシグニ。
レベル1である点と手札を使ってマジックボックスを設置できる点が優秀です。
幻竜 遊月//THE DOOR
相手のルリグと違う色のカードをランデスできるシグニ。
どのデッキも2色以上で構築されている傾向にあるので使いやすいですが、ランデスが勝ちに貢献できるかどうか考えて使用する必要があります。
アロス・ピルルク//THE DOOR
10試合したら2、3試合くらいランダムハンデスでサーバントを抜いて勝てる試合がありそうと思い採用したシグニ。
実際にはサーバントは抜けなかったものの、一衣のジャックビーンズを落としたりタマ相手にフルハンデスをしたりと活躍しました。
悪戯の仕込み
マジックボックスを設置できるスペル。
マジックボックスを設置できるシグニとマジックボックスを使って点を取るシグニとで分かれているため、トリックのシグニだけで点を取ろうとすると相手の盤面のシグニの数×2枚のシグニが必要となりリムーブを挟む必要が出てきます。
そのため、場にシグニを出さずに1枚でマジックボックスを設置できる点を評価して採用しました。
環境デッキとの相性
ハンデスあきら:五分
3に乗るまでは盾で受ける必要があるため、それまでにLBなどでどれだけ点を抑えられるかの勝負になります。
ドントムーブオン+牙ミカエラでルリグアタックを封じることはできますが、ゲーム1+クリアーマインドやデットリーポータルでシグニの要求は思った以上に抑えられない印象があります。
ただ、あきら側もアーツの防御面数は少ないため、LB1枚くらいであれば貫通して勝てることが多いです。
一衣:微不利~微有利
一衣側の採用アーツによって体感ですが有利不利が変わります。
例えばダークマイアズマ型であれば微有利はありますが、全力疾走型の場合は先手微不利、後手不利までいきます。
これは下級のシグニや勇者ママがパワー参照の除去なので、全力疾走でパワーラインを上げられると点が取りにくくなってしまうためです。
ただ、あきら以上に牙ミカエラが刺さるため、あきらよりは有利な印象があります。
緑子:先手微不利、後手不利
全力疾走が採用されており、さらにシグニの効果でもパワーラインを上げれるためかなり点が取りづらいです。
また、牙ミカエラやメルTHE DOORによる防御もランサーで貫通され、ドントムーブオンもゲーム1や集中紅火がないタイミングで使用する必要があるのでかなりプレイに制約が付いてしまいます。
LBでの防御数の差が2以上は必要かなという印象です。
まとめ
この記事では解放ちよりについて解説しました。
解放ちよりは、バーニングチョリソーによる今昔之感やパープルデイズなどのアーツ貫通やヒノワクグリのガード制限、解放派によるランデスやハンデスなど詰め手段が複数あり相手に応じて柔軟に戦えるデッキです。
またこの記事では対環境デッキの考え方も深堀してみたので、デッキ構築やデッキ選択の参考になれば幸いです。